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経営管理ビザを取得する前に知っておきたい日本での会社設立の方法とポイント

自分のスキルやアイデア、人脈を生かして日本で起業に挑戦しようとお考えの外国人の方に日本での会社設立の方法や種類、ポイントを経営管理ビザと関連付けて説明したいと思います。

まず日本の会社の種類と特徴を知ろう

日本でポピュラーな法人形態は?

日本人・外国人問わず設立する会社形態で最も多いのは、株式会社です。
日本では株式会社は、日本において根強く人気で最も一般的な会社形態とされています。

ただ、一部は「なんとなく大きく見えるし見栄えがいいから…」という理由で設立している方もいます。
そこで、株式会社の特徴をぜひ知ってぉいてほしいと思うのですが、一番の特徴は経営と資本の分離にあるといわれています。

どういうことかというと、会社にお金を出資(払う)して所有する人と実際に会社の経営を行う人を別にできるということです。
例えば、500万円の資本金の会社を3人で設立するケースで、一人が100万、一人が250万、一人が150万円を出し合って資本金を集めた場合3人ともが会社の役員になって経営にかかわらなくても、一人だけ経営者を選んで任せることが可能です。合同会社だと出資した人が社員(役員)になるのと違いますよね。

そうやってお金を市場から集めて会社を大きくしたり、株式を譲渡することで会社を売却しやすかったりと、株式をうまく利用することができる点などが特徴です。

合同会社はどうですか?

一方で合同会社も小規模ビジネスでは多く採用されている形態です。
メリットとしては、個人だったり小規模でお金を出し合って自らも事業経営を行っていく場合に臨機応変に対応できる小回りの利く形態であることや、役員の任期がないこと、設立費用が安いことなどがあります。
アップルやグーグルなどの大企業でも日本法人は合同会社形態の場合がありますが、これは節税対策のためともいわれています。

弥生起業・開業あんしんガイドより引用

会社設立にかかる費用はどのくらい?

会社設立そのものに必要な経費としては、そこまで多くないと思います。

  • 登記手数料:会社設立の際には、商業登記簿に登録するための手数料が必要です。登記手数料は、会社の種類や設立時の資本金などによって異なります。
  • 定款印紙代・認証手数料:定款を電子定款で作成する場合は4万円安くなります。
  • 出資金の払い込み額に応じた現金:自由に決められますがビザの観点から500万円はあった方が良いでしょう。
  • 代表印・銀行印等作成費用

上記のうち出資金を除いて合算すると株式会社の場合で20~25万円合同会社の場合で7~12万円程度でしょうか。

その他にも、経営管理ビザを取得するためには事務所要件もあるため事務所賃貸経費や名刺やWEB制作、宣伝広告費などの確保が重要です。

士業との顧問契約はどのタイミングですべき?

税理士や社労士などの顧問契約ですが、私の経験から言うとできるだけ早い段階からお願いしておくべきかと思います。

経費削減のためできることは自分でやるべきですが、一番大事なのは売上を上げていくことです。
忙しくなると訳が分からなくなりますし、それどころじゃなくなります。決算書の作成・税務申告などは不可能に近いです。

任せる部分、自分で行う部分を切り分ける能力も経営者に求められるところです。あとは孤独になりがちな経営者の心強い味方になってくれる意味もありますね。

どのくらいの期間がかかるの?

設立準備から登記完了までおおよそ3週間程度で完了します。登記申請に関しては法務局の込み具合にもよるようです。

外国人が日本で会社を設立するためのポイント

法律上の要件

まず、当然ですが会社を設立するためには日本の法律に従って必要な手続きを行う必要があります。

また建設業や飲食業宅建業、古物商、旅館業などの許認可を必要とする業種では定款の目的に必要な事項を定めておくことを忘れないようにしましょう。

出資金の払い込み

会社設立する際の資本金は1円でも可能になりましたが、登記事項でもあり対外的な信頼を損なうような金額での設立はやめましょう。
経営管理ビザでは、「事業規模」の要件を満たすため資本金を500万円以上にすることが多いと思いますが、その場合の資本金の出どころもチェックされると思っておいた方が良いでしょう。

登記などの手続き

会社を設立するためには、登記手続きが必要となります。
前半でも説明しましたが、会社のルールブックである定款の作成は非常に重要なものです。その後の登記手続きも初めての方にとっては戸惑う部分も多いでしょう。
多少コストはかかりますが専門家の活用がベストです。

税金や社会保険の知識

会社を設立する場合、税金に関する手続きも必要です。日本の場合、法人税や消費税、源泉徴収税などがあります。
従業員を雇用する場合は、社会保険や年金などの手続きも必要になり、就業規則の作成や適法な雇用を行うための知識も重要です。

契約書に印紙を貼り忘れた、労働基準法違反の雇用契約だったなどがないようにしたいものです。

日本で経営管理ビザを取得するのであれば、専門家の力を借りて進めることを検討しましょう

外国人の方が日本でビジネスを行う場合には、多岐にわたる法的、財務、税務、人事労務などの課題があるため専門家のアドバイスを受けることが重要です。

とはいえ、ゼロから各専門家を探すのは大変です。
当事務所では、必要に応じて関係士業の紹介や連携も行っておりますので、安心してお任せいただくことが可能です。
その場合でも丸投げではなく、状況を説明して引継ぎしております。

ご不明点はお気軽にご相談ください。