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スリランカ人が就労ビザを取得するには?

スリランカInfomation

  • 首都:コロンボ
  • 人口:約2,218万人
  • 主な観光:仏教の遺跡等
  • 主な輸出品:紅茶
  • 公用語:公用語(シンハラ語、タミル語)
  • 在日スリランカ人数:34,966人(2022年現在)

2022年に深刻な経済危機に直面したスリランカでは、燃料価格の上昇や物価が大幅に上昇し、2022年9月には首都コロンボのインフレ率は前年同月比69.8%に達したという報告もあります。(参考:JETRO

そのような国内情勢の不安定化に伴いスリランカから海外へ出稼ぎにでる方が多くなっているようです。

スリランカの方が日本で就労するためのビザについて、弊社でのサポート経験をもとに説明したいと思います。

主な就労ビザについて

就労ビザとして考えられる代表的なものとして「技術・人文知識・国際業務」、「特定技能」の2つが考えられます。(技能移転を目的とする「技能実習」は制度変更の予定もあり省略します。)
それでは、それぞれのポイントを確認していきましょう。

「技術・人文知識・国際業務」で就労する

大学卒や日本で専門学校を卒業した留学生がエンジニア職や企業での管理職、英会話スクールでの翻訳通訳などで就職する場合はこちらが該当します。

重要なチェックポイント

  • 本人の学歴と仕事の関連性があるか
  • 同じ職種の日本人と同等以上の報酬(給与など)があるか
  • 日本の会社等との長期的な契約が確保されているか
  • 税金や住民税などの滞納、過去に犯罪歴がないか

詳しくはこちらの記事で説明していますので、より詳しく知りたい方は参考にしてください。

日本国内に他のビザで在留する方

留学生や他の在留資格で日本に住んでいる方が、就労ビザに変更する場合は「在留資格変更許可申請」を行います。

日本での在留状況も審査対象なので住民税の納付などを怠らないようにしましょう。

スリランカから日本に来日する方

スリランカから来日する場合はまず日本で「在留資格認定証明書交付申請」を行い、認定証明書の交付後に在スリランカ日本国大使館にて査証申請を行います。※現在委託先の「日本ビザ申請センター」にて査証申請を行い入国の流れとなります。

日本での申請時には通常雇用主(所属機関)の担当者等が代理人となって申請を行います。

初めて日本に来る方はおそらくスリランカの大学を卒業した方が多いかと思いますが、申請の際に必要な書類として大学の卒業証明書、成績証明書等が必要になります。

そして、これらの書類については注意が必要です。以下に最低限確認しておきたいポイントを記載しておきます。

チェックしておきたいポイント

  • 成績証明書記載の学長や学部長のサインについて、卒業当時本当に在籍した人物かどうか
  • 卒業した日と卒業証書授与式の日が長期間間隔が開いている場合なぜそうなったのかの理由
  • 卒業証書記載の学校名や本人の名前が他の資料と一致するか(名前はパスポート、学校名は公式WEB SITEなどと同一か)
  • 成績証明書と卒業証書で矛盾はないか(学科修了時期や本人の氏名、学科の内容等)
  • 卒業証明書について偽造と思われる箇所はないか
  • 仕事の内容は在留資格とマッチするものか

特定技能外国人として就労する

もう一つのメジャーな就労資格として「特定技能」があります。

特定技能とは日本国内で人手が不足している産業分野での人材確保を目的としてつくられた制度で多くの外国人の方が活躍しています。

先程の技術・人文知識・国際業務と大きく異なるのは外国人本人の学歴要件がなく、日本語能力検定N4以上のレベルと各分野の試験にパスすれば良いという点です。

そのため、大学や日本で専門学校を卒業していなくてもチャンスがあるということになります。
その代わり外国人の受け入れ体制が雇用側に求められるため、雇用主の負担は増えます。

具体的な説明はこちらの記事で詳しく説明しましたので、ぜひ参考にしてください。

スリランカ側の手続きは必要?

ここまでの話は日本での手続きに関するものでしたが、国によっては外国人の自国で行う手続きもあります。

スリランカの場合は事前の手続きや送り出し機関の利用が義務付けられてはいませんが、下記の2点は必要とのことです。

ただ実際には不慣れな外国人本人ですべてを行うことが難しいため、現地のエージェントなどが飛行機の手配などを含めサポートを行うケースが多いかもしれません。

海外労働登録【スリランカ側の手続】
スリランカの制度上、特定技能外国人として来日を希望するスリランカ国籍の方は、スリランカ海外雇用促進·市場多様化担当国務省海外雇用局(SLBFE)に対し、オンラインで海外労働登録を行ってくださいとのことです。


出国前オリエンテーション【スリランカ側の手続】
スリランカの制度上、特定技能外国人として来日を希望するスリランカ国籍の方は、出国前オリエンテーション(2日間程度)の受講を求められるとのことです。

なお、国内の外国人が特定技能への在留資格変更の場合も海外労働登録は必要となっています。

(連絡先)
駐日スリランカ民主社会主義共和国大使館
東京都港区高輪2-1-54
電話番号:03-3440-6911、03-3440-6912

参考:出入国在留管理局 https://www.moj.go.jp/isa/content/001338532.pdf

まとめ

近年ご相談が増えているスリランカ人が日本で就労するためのビザについて説明しました。

ビザ審査については、それぞれの事情に応じた個別の審査となるため一概にこうすれば絶対ビザがおりるといったことはないのが事実です。
審査期間も目安はありますが、長引くときもあれば短いときもあります。

特に海外から日本に来る場合(海外の外国人を雇用する場合)は、入社予定日までに審査が終わらない場合もあります。

余裕をもった計画的な準備をしていただきたいと思います。

もちろん弊社でもサポートを行っておりますのでビザ取得で悩むことがあれば、お気軽にラクセントにご相談ください!